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【感想】ドンキーコング バナンザ

ゲーム

Nintendo Switch 2を買う理由だったタイトルなので、Switch 2を買ったときに一番に遊んだ。

どんなゲーム?

ドンキーが相棒ポリーンと共に、バナモンドという宝石のように輝く巨大なバナナを求めて地下世界を冒険する。

そのパワーで地面や岸壁までも破壊しながら、たどり着けば願いを叶えてくれるという星の中心を目指して進んで行く。

感想

「破壊」が楽しい

とにかく破壊の気持ちよさが詰まっていて最高!!!

このゲームでは、順路以外の道もパンチで破壊したり登ったりすることで自分で道を作っていけるのだが、この開拓感や無敵感は他では味わえない。

ドンキーはハンドクラップの反響で近くにアイテムが埋まっていることを探知できるのだが、私はもうとにかくクラップしまくって壁中に化石(パワーアップ衣装と交換できる)が埋まっているのを探知してはその方向にパンチで進んで、道を作った先で探知して宝箱(隠しアイテムの位置が分かる)を見つけてまた破壊しながら進んで…… と探索ばっかりやっていた。「そろそろ物語を進めるか」という頃にはステージは穴や凹みだらけで、それを見るだけで達成感が得られる

この破壊の気持ちよさは、パンチしたときに岩が弾けて散らばるエフェクト、バキバキッッ!と砕けるサウンド、コントローラーから返ってくる振動など、すべてがバッチリはまっていることによって生まれる爽快感によって際立っている。ゲームの進行とは別に「破壊をする」という行為そのものが面白すぎて、意味なく岩とかを殴りたくなる(荒れた青春みたい)。

ドンキーが岩をパンチで破壊していて、砕けた岩が飛び散っている。
「ドンキーコング バナンザ」©2025 Nintendo
大きな岩を両手で掴んで振り回すドンキーコングと、その攻撃でダメージを受ける敵キャラクター。
「ドンキーコング バナンザ」©2025 Nintendo

パンチではダメージが通りにくい硬さの敵も、同じ硬さの岩を振り回して攻撃すれば倒しやすくなる。

単調にならないレベルデザイン

ゲーム序盤では、「こんなに壁も登れるし全部破壊できちゃったりしたら無敵じゃない!?」と思っていたが、ゲームの進行に合わせてただパンチで破壊するだけではない様々な楽しみ方ができるように調整されていて、ずっと飽きずに最後まで楽しめた。

地下世界は奥に進むたびに環境が変わっていくのだが、柔らかい土や岩壁以外にも、硬くてパンチで破壊するのに時間がかかる木、粘性のある泥、爆発する岩など様々な質感の物質がある。これらは手に持ってぶん回したり投げたりできるので、何をどうやって破壊するか、破壊せず道を作るにはどうするかを考えるポイントも増えてくるので、進行に合わせて面白さが増していくのがすごい。

また、これに加えてバナンザ変身という遊びもある。これは、ポリーンの歌声に共鳴してエネルギーを発散させることによって、ドンキーが足の早いシマウマっぽくなったり、滑空できるダチョウっぽくなったりといった変身ができるものなのだが、各変身によって特殊行動ができるので攻略にも探索にも幅が出て楽しい

ドンキーは主にバナモンド集めに勤しむわけだが、このバナモンドは5つ貯めるとドンキーがレベルアップする。と同時に増えるスキルポイントで様々なパワーアップをすることができ、パンチの威力を上げたり、掴んだ岩をスケートボードみたいにして移動したりといったことが可能になるので、ゲームの爽快感やドンキーの頼もしさが上がっていくのもワクワクした。

シマウマバナンザに返信して薄氷の上を走るドンキーコング。
「ドンキーコング バナンザ」©2025 Nintendo

シマウマバナンザに変身して、薄氷が割れるより早く走る。

岩をスケボーにして草原を駆けるドンキーコング。
「ドンキーコング バナンザ」©2025 Nintendo

岩をスケボーにして風を切るのが楽しい。

探索が止まらない!

バナモンド、化石、宝箱などが様々のところに隠されていて、近くにそれを探知しては破壊して集める。この繰り返しが楽しくて止め時が分からなくなるのがこのゲームのいいところだなと思った。

特にバナモンド集めは一筋縄では行かずいろんな種類のチャレンジを伴う。通常では取れない位置にあるのでギミックを駆使してルートを作ったり、時間内に敵を倒し切って報酬として受け取ったりするのだが、破壊による探索とは違った面白さが詰まっていて遊びごたえが抜群だった。これについてはマリオオデッセイのムーンストーン集めをイメージしてもらうと分かりやすいかも。

あと、バナモンド取得演出がいちいちいキマっててテンションが上がるから、それを見るために集めたくなるのも最高ポイント。

ストーリークリア後も(全部じゃないけど)追加でバナモンドを集めたりするほどハマっていて、ゲーム体験そのものの良さを改めて実感。ただ、その中でクリア後のスペシャルチャレンジみたいなのだけが異常に難しくてびっくりした。途中で何回も諦めた。それをクリアした達成感でこのゲームを終えた。

ポリーンとドンキーコングがガッツポーズをしている。その下に「You Got a Skill Point!」と書かれている。
「ドンキーコング バナンザ」©2025 Nintendo

スキルポイントを獲得するとギャンギャンギャン!という音と共にビシッとかっこいいアニメーションが流れる。

ストーリーやキャラクター

ストーリーはまっすぐ分かりやすくて、その中で言葉が通じないドンキーとポリーンがボディランゲージや歌を通して絆を深めていくのは見ていて嬉しくなる。というか、ドンキーがあんまりいろんなことをよく分かってなさそうなのがドンキーのイメージっぽくていいな。基本的な行動原理として、ポリーンを助けたいとか、世界を救いたいとか、そういうことは考えてはいるものの軸ではなく、とにかくバナナに目がなくてバナナに釣られていたら上手く行ったという感じがキャッチーだった。

ドンキーコングの右肩にポリーンが乗っている。お互いがお互いの顔を見て笑顔になっている。
「ドンキーコング バナンザ」©2025 Nintendo

キャラデザインの変更もいいなと思った。私はドンキーコングをほとんど遊んだことがないから旧デザインに思い入れがあったわけではないが、それでも有名なキャラクターだからいろんなとこで見てきて、これまでの印象としては「考えるよりパワーで動く、歴戦の頼れるキャラ」というイメージだった。

だけど、今回の変更で愛嬌のある親しみやすいキャラになっている気もして、ドンキーコング・ニュービーとしては親しみやすさや参入しやすさを感じた。

唯一困った点

とにかく酔いやすい。ただしこれは私の遊び方が悪かったのも大きく関係している。

私は3Dゲームに慣れている方なのでゲームで酔ったことはないのだが、このゲームを買った初日に4時間くらい遊んだあと寝て起きた次の日にずっと目が回っていた。まず4時間もぶっ通してゲームすんなという話ではあるが……

まず、画面揺れが激しい。パンチして何かを破壊するたびに画面が揺れるのだが、私は破壊が楽しすぎてパンチだけで移動するレベルでずっと何かを壊しながら進んでいたので、ずーーーーっと画面が揺れ続けていた。これは完全に私が悪いが、それでもパンチで道を作りながら進むのが正しい遊び方のひとつなはずなので、他にも同じ感じの人はいると思う。

あと、岩を砕き地面を掘りながら進んでいくので、狭い空間の中でカメラを回す機会が多い。一般的に、狭い空間で視界が目まぐるしく移動すると画面酔いがしやすいのだが、このゲームはその場面が結構続くのも酔いやすさに繋がっていたと思う。

結局私は、画面振動をオフ、カメラ移動速度を一番遅くする、携帯機モードのみで遊ぶといった対処を行うことで最後まで楽しめた。


破壊をテーマに、ワクワクできる体験を作り上げているこのゲーム。ぶっ壊しながら進む爽快感が唯一無二で、ニンテンドーらしい遊び心もたくさん詰まった素晴らしいゲームなので、Switch 2専用ソフトとして最初に遊んで良かった!!

今後 Switch 2を買う人に広くおすすめしたい。