オモコロ20周年展へ
おもしろwebメディアことオモコロが、サイト立ち上げから20周年であることを記念して「オモコロ20周年展!!!!!!!!!!!!!」というイベントを開催していた。イベント名のビックリマークが多いので、20周年にちなんで20個あるのかと思ってちゃんと数えたら13個だった。キリの悪い数。
私はここ10年くらいオモコロを読んでおり、ラジオも聞いてたりオモコロチャンネルも見てたりする。地方に住んでいるため東京は遠く、しかも参加抽選の結果が出た時点で開催まで一ヶ月を切っていたため飛行機の値段もそれなりに高かったのだが、さすがに普段それだけコンテンツを受容してるんだから20周年のお祝いくらい行かなくちゃね、という気持ちで参加することにした。
(以下よりオモコロライターの名前が出てくるが各個人の説明は省略する)
10月20日。飛行機で2時間。羽田空港に着いたのは11時半頃で、渋谷に到着したのは12時半頃。入場予約している14時まではまだまだ時間がある。
今住んでるエリアは先日まで夏を引きずっていたので半袖の肌着と長袖のYシャツ一枚で向かったのだが、その日は全国的に少し寒くて東京にももちろん冷たい風が吹いていたため、事前に調べてりゃよかったなと思った。
お昼ご飯を食べる時間と理由があったので渋谷ならではのランチを取ろうと思ったのだが、なんかめんどくさくなって駅近くのガストでさっと食べてさっと出た。私は一人旅のときであればご当地グルメとか全然気にせずに何食わぬ顔でチェーン店のご飯を食べられる。
そういや、お店にオモコロ20周年展のグッズを持ったお客さんがいて、急に実感が湧いて緊張したりもしていた。

渋谷UDXの壁面には、誰が見てもここがオモコロ20周年展の会場であることを疑えないサイズのロゴが描かれてあった。SNSなどで事前に知ってはいたものの、いざ実際のそれを見ると結構テンションが上がる。何より配色がかなり好き。
13時半、スタッフの方に参加QRコードを提示した後イベントロゴの前に並ぶ。来るのも並ぶのも早すぎたので、しばらくの間ずっと寒さと少しの緊張で体を震わせながら遠くを見て時間を潰した。
暇だな~と思ってたら、駅の方面からなんの前触れもアピールもなくオモコロライターのギャラクシーさんがやってきて裏口からイベント会場へ入っていく。私以外の参加者の方は全員スマホを見ていてこれに気付いていない。私も、まさかこんなタイミングで現れると思っていなかったので、棒立ちしてじっと見つめることしかできなかった。ギャラクシーさんが私の方を見て会釈。私も会釈。同じマンションの人とすれ違ったみたいな変な時間だった。
「画面越しで見てた人って本当にいるんだな~」などと考え、ソワソワしながら、あと10分……あと9分……と腕時計を見ていると、今度はイベント入口からギャラクシーさん、松岡さん、かまどさん、みくのしんさんが登場。

登場してすぐ楽しませてくれるので一気にテンションが上がる。
それに呼応し、その頃には行列になっていた参加者の方々の嬉々とした声がじわっと広がっていく。なんか芸能人と会ってるような空気だ。
私はオモコロラジオの中でも特に「かまみく」を何度も聞いており、それこそ直前まで過去回をイヤホンから流していたので、直後に本物のかまど・みくのしんが登場したことにかなり驚いた。なにより、音声データ上で「大きすぎる」とよく言われているみくのしんさんの本物の声量が、想像の倍以上あって笑ってしまう。まじでめっっっっっちゃ声が大きい。もちろんかまどさんもちゃんと声を張っているが、本気を出してないみくのしんさんの方が全然大きい。
4人がそれぞれ列の端から端まで行ったり来たりしながら「来ていただいてありがとうございます!」「今のうちにほかほかおにぎりクラブに入ってね~」というような説明を楽しげに行っていた。かなり前説。こちらとしても緊張がほぐれ、テンションも上がり、楽しむモードになれる。
時間になり、いよいよ入場。会場内の展示についても事前に紹介動画やSNSなどで見て知っていた。知ってはいたものの、直接細部まで見たときの感動がたしかにある。特に小道具!!!
これまでの記事の撮影で使用された実際の小道具や記事にまつわる展示品がいくつも飾ってあるので、一つ一つをじっくり拝見。普段スマホで見ているだけの小道具も、近くで見たらかなりこだわって緻密に作られていることが分かる。
これまでのオモコロの歴史の中で小道具は数え切れないほど作られてきただろうし、各小道具も基本的には一度使ったら二度と登場しない。そういった一瞬のためのものを頻繁に作っているにも関わらずそれぞれのクオリティがかなり高くて感動した。特に眼貫茜の武器、本当にすごかった……。どんだけ細かく作ってんだ。
見ることに集中していてカメラを一切取り出さなかったが、さすがにここは写真を撮っておけばよかった。
あと落木雁道(らくらぎ がたみち)の実物も展示されていて嬉しかった。落木雁道の実物?
小道具コーナーの終端には、インターホンが壁に据え付けてある。これは「【対決】画面越しにビビらせろ!「インターホン ビビらせ選手権」!」という記事で披露された内容を、実際のインターホンモニターで体験できるというコーナーで、ボタンを押せば記事内のビビらせの内どれか1つをランダムで見ることができる。
実際に体験できるコーナーだけあって、インターホンの前には結構な列ができているが、しばらくすれば空いてくるだろうから後回しにする。順番がなく、空いてる展示物を好きなように見れるのも嬉しいポイントだ。
奥へ奥へと進んでいくと角に大きく見えてくるのは、オモコロチャンネルのスタジオ再現コーナー。いつもよく見ている黄色い二段ソファと背景の実物がズドンと構えているのだが、「あれが現実に!」というよりはこちらが動画の中に入った感じで実感が湧かない。
ここでは記念撮影ができるのだが、イベントスタッフの代わりに松岡さんが撮影してくださるとのこと。せっかくなので松岡さんに撮影していただくため、待機列に並ぶ。他に並んでいる方々の目線も気になるし、人見知りだから実際に松岡さんを眼の前にして挙動不審になりそうな不安もあるしで気が気でない。
順番がやってきて、松岡さんにスマホを渡す。黄色いソファが開く角度が意外と広いことに驚きつつも中央に座る。ポーズを決めてなかったので咄嗟にファイティングポーズを取ってしまったし、元からの筋肉の固さと緊張でなんか睨んでるみたいな顔になって、今から試合する人の前撮りみたいになってしまった。もっと楽しげにしろよ、と我ながら思った。
しかし、撮影者は記事の撮影も幾度となく行ってきたであろう松岡さん。「いい顔ですね~」「いろんな角度から撮っちゃいますね!」と声を掛けていただきながら、本当にいろんな距離と角度から何枚も撮影してもらったことで緊張もほぐれて自然と笑顔になっていた。プロってすごい。

自分、小さくまとまりすぎてない???
様々な展示を丁寧に見て回る。一つ一つの細部にこだわりを感じるので、ちゃんと現地まで足を運んで実物を見れて良かったな~と思った。(展示品の詳細はほとんどネットに上がっているのでここでは紹介を割愛しているが)
一通り展示を見終えたところに、シェア禁止の展示コーナーがある。ここだけはSNSで事前に見ることはできないし、撮影も禁止なので自分の手元にも残っていない。ここで書けるのは「おいおい(笑) → やりすぎ! → うっわぁ……」であったということだけ。
展示の最後の方には、落書きコーナーとメッセージ投稿コーナーがある。
落書きコーナーには参加者が自由に書いていい巨大なボードがあり、来訪した方々が自分と同じように存分に楽しんだことが伝わるような素敵な感想や応援コメントが残っている他、オモコロライターや漫画家、インフルエンサーなどの手書きメッセージやイラストも見れる。ここだけでも見応えがある。
自分もボードの端に小さくコメントを書きながら、内容の当たり障りの無さと字の小ささに恥ずかしくなってすぐその場を去った。

出口付近にオモコロの象徴のモアイ像がどどんと鎮座しており、小さなメッセージカードに応援コメントなどを書いてモアイの口から投稿できる。私はちょっとふざけたメッセージを書いたのだが、あとから振り返るとあんまり面白くなかったので普通に応援メッセージを書けばよかった。
その間も会場にはずーっとオモコロライターの方々がいて、展示の紹介などをしていた。
中でも特にみくのしんさんは声がとにかく大きく誇張抜きでイベント会場の端から端まで声が通っていて、その一挙手一投足でお客さんが楽しんでいた。私もその様子を近くでも見たが、声だけでなく話している内容や笑顔などすべての要素から今まで出会ったことがないレベルのエネルギーを感じて、しっかりこっちまで元気をもらった。
彼は家が水没して以降トラブル続きだと言うのに……(11月20日現在でも完全には終わっていない様子)

みくのしんさんを実際に目の前にしたみんなが楽しくなる素敵空間。
かまどさんも無限にファンサービスをしていて丁寧だったし、ギャラクシーさんもかなり楽しげに色んな方と話されていて周囲が盛り上がっていたし、松岡さんもずっと優しくていい人だな~と思った。
あと松岡さんはなぜかずっとセロリを生で食べていた。

セロリを食べる瞬間の撮影タイムがあった。
そして出口の前にはグッズコーナー。20周年公式パンフレットを始めいくつかのグッズを購入して退出。オモコロにまつわる展示を実際に見てその緻密さと面白さを体感し、ライターの方に実際に会ってそのエネルギーとファンサービスに心が踊った。
正直、ここに来るまではオモコロライターに会うということに少し躊躇いがあった。今やネット記事だけでなく YouTube やイベントなどで本人の露出が増えており、ライターが作ったものだけではなくライター自身を好きであるという見方も増えてきている。それ自体はいいのだが、私にはその感覚がないのに「人」に会いに行くのってどうなの? という点が引っかかっていた。
だが実際にオモコロ20周年展に参加して、実際に対面したときの面白さ、元気さ、親切さ、優しさがとにかく大きくてこちらまで元気で楽しくなるなと素直に感じた。インターネットの見過ぎで、私の脳内で私を罵倒する専用に育まれた悪意が「でもそんなの本人の素ではないし、勝手にいい面だけ見て自分が気持ちよくなる解釈してはしゃいで、そこにお金と時間使うのって人生がつまんない人がすることですよね、はい論破」と冷笑してきたが、「でも会えて嬉しかったし楽しかったという気持ちは本物だ」と反論しておいた。めんどくさいヤツだな。
まっすぐに言えば、20周年展は今までオモコロに触れてきた歴史を思い返しながら楽しめて、実際にお会いしたオモコロライターの皆さんはやっぱり面白くて、さらにオモコロやライターの方々のファンになった。
帰りの飛行機の出発時間まではまだ時間が少しあったので、出口のそばにあった外のベンチで直前に買った公式パンフレットを読んだ。結構ボリュームや読み応えがあってかなり楽しめたので、買ってよかったな。
さすがに外でじっと座っていると寒くなってきたので、パンフレットを読み終えたところで荷物をまとめて立ち去った。空港までの電車の中で、オモコロ20周年展で見たものや体験したことを一つ一つ思い出しながら、わざわざ時間とお金を掛けて参加して本当に良かったな……と感慨に耽ていた。
そこで思い出したんだけど、ビビらせインターホン見てなかった。
人が並んでるから後で行こ、と思っていたのにそのことを完全に忘れて帰っちゃった。さすがにもう戻れないし、後日来ることも叶わない。あ~あ。
悲しみの中で羽田空港で売っていたチョコブラウニーを買って帰宅。チョコブラウニーが美味しすぎて大満足!!! 良い一日!!!!!
おわり!!!!!!!!!!!!!