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【初参加レポ】岡村靖幸 2026 SUMMER TOUR「ピポット」

音楽

岡村靖幸の2026年ツアー『ピポット』に行ってきたので、記録を残しておきたい。

岡村靖幸と私

岡村靖幸はデビュー40年周年で、ツアーも毎年行われているようなのだが、私は今回初めて参加した。

そもそも私のファン歴はそれなりに浅い。

"岡村靖幸"の名を初めて知ったのは、私が他に好きで聴いているDiggy-MO'というアーティストが影響を受けたとして名前を挙げていたインタビューを見た時だった。そこから少しして、2018年のDiggy-MO'ライブツアー『IN SKIN』にて、岡村靖幸の『19』をDiggy-MO'がカバーしているのを聴いた。

最初、「え、なにこのオシャレでかっこいい曲!」「Diggy-MO'の新曲!?」と思った。それだけDiggy-MO'との親和性が高かった。だから一瞬でその曲のことが好きになった。そして終演後に調べてどうやらカバー曲らしいと知り、岡村靖幸の楽曲と出会うことになる。

そこからはオリジナルアルバムの曲は全部聴いて、CDやDVDも(まだ全部ではないが)いくつか買った。少なくとも私が加入しているYouTube Musicでは聴けない『Me-imi』は購入必須だったし。

それが2018〜2019年頃。あれから7年以上の間、スケジュールや金銭的な都合で毎年ライブを見送っていたが、ようやくすべての都合がうまくはまりチケットを申し込めたので本当に楽しみだった。

そして会場へ

7月10日の福岡公演に参加。

場所はZepp Fukuokaで、17:30開場 / 18:30開演。

そしてグッズ販売は15:30から開始予定だったため、早めに会場付近へ向かうことにした。


Zepp Fukuoka はマークイズ福岡ももちという商業施設に隣接しているため、待ち時間はその中で過ごせる。

14:30頃には会場付近に着いて商業施設内でゆっくり過ごし、15:00頃にグッズ販売場所へ。

販売30分前であったが、すでに待機列がそれなりにできていた。待機列は日陰に入るか入らないかギリギリの位置にあったが、7月晴天の15:00は恐ろしいほどに暑いので並んでいるお客さん全員が狭い日陰に集まっていた。

それでも焼けるように暑い30分を耐えてようやくグッズ販売が開始。私はツアータオル、リストバンド、アクリルキーホルダー、そしてこの日から新規に追加されたツアーTシャツを購入してそそくさと商業施設のクーラーを浴びに逃げた。

「OKAMURA YASUYUKI」と書かれたZepp Fukuoka のライブスケジュール。一緒に、グッズのラバーバンドを付けてアクリルキーホルダーを持つ左手が写っている。

少し気が早いがさっそくツアーTシャツに着替える。

スターバックスでなんか爽やかな飲み物を買ってテキトーに過ごしていたが、この辺の時間から商業施設内に岡村靖幸のTシャツを着ている人をちらほら見かけるようになった。中には、多分過去のツアーのものであろうTシャツやグッズを身に着けている人もいる。きっと古参のファン。

本当にライブが開催される。その実感がようやく湧いてきた。

ライブ開演まで

開場30分前、17:00頃に再び会場付近へ。

グッズのときと同じく、狭く細い日陰にたくさんの人が並んでいた。私の整理番号は100番台前半であったため、それなりに前方に並ぶ。

会場に入れるまでの待機時間で一度冷静になり、そういえば岡村靖幸のライブマナーとかコールとかひとつも調べずに来ていたことを思い出した。

ちょっと不安になりつつ、改めて周囲を見渡してみる。お客さんの層としては、昔からずっとファンでい続けていると思われる熱量の女性が大半で、男性といえば女性のパートナーで共に参加したっぽい方々が少しいるのと、古参らしい方が全体の一割くらい。あとは、どこからハマったのか気になるようなかなり若い女性ファンもちらほらという感じ。

つまり、30歳とかそれ以下で一人で来ている男性客が自分以外に全っっっ然いなかった。さすが岡村靖幸。ライブを「デート」と呼びファンを「ベイベ」と呼んでいるだけある。体感ではベイベの9割は女性だった。


そんなことを考えているとついにZepp Fukuokaの扉がオープン!

中に入って600円のアクエリアス(ドリンクチケットとの交換。仕方ないとは言えありえない金額)を手に入れて奥へ奥へと進んでいく。

整理番号順の入場で早めに入れたので、最前面ではないがステージからかなり近い位置を確保することができた。そもそも私は他アーティストでホールやドームのライブに行くことはあるが、Zepp Fukuoka のような距離感の会場はそれこそ2018年のDigg-MO'以来。久々すぎて勝手が分からず結構緊張する。

ステージには薄いカーテンが掛かっており、ステージ上のものがうっすら見えている。大きなピーチマークが浮かんでおり、ぼんやりと楽器のようなものの影も浮かんでいた。

会場には客入れ局として怪獣映画のような雰囲気の曲が流れていたのだが、なんかイメージと違ったので「ライブはこんな感じなの?」とちょっと驚いた。


開始までは1時間程度。その間にどんどんお客さんが入ってきて、次第に会場はいっぱいいっぱいになった。

スピーカーからは時折ギターの試し弾きみたいな、なにか調整のために少し鳴らしているような音が流れてくる。

そして開始までもう少しというタイミングで、会場アナウンス。

(うろ覚え)「これからデートが始まります。開演中にスマートフォンなどの光が目に入りますと、せっかくのデートが台無しになってしまいます。素敵なピーチタイムをお楽しみいただくためにも、開演中の機器使用はお控えください。それではデートまでもうしばらくお待ちください。」

すごい、かなり世界観に沿った内容だ。うろ覚えだが、「デート(ライブのこと)」「ピーチタイム」というワードを言っていたのは間違いない。これは盛り上がる。お客さんもみんな「フー!!」と叫んで拍手している。

客入れ曲がフェードアウトする。

いよいよだ、緊張してくる……

デート

カーテンにレーザーで何か投射される。これもうろ覚えだが

「TOUR ピポット」「OKAMURA YASUYUKI」「FUKUOKA (二〇加煎餅のお面)」

みたいな文字や絵が描かれて、消えるたびに子どもか女性っぽい声で「ピポット」と言っている。

そしてじわじわ盛り上がっていくような、ワクワクを120%まで引きずりだすような曲が流れ始める。

来るぞ……!


カーテンが開き、バンドが演奏している中で岡村靖幸が登場!!

齢60にして、赤と黒の衣装をまとい薄いサングラスをかけており、その立ち姿はさすがにちょっとかっこよすぎる。


1曲目『成功と挫折』

これマジのマジでかっこよすぎる!!!!

途中のギター、本当に最高。語彙が貧弱で申し訳ないけど、これが一曲目なのはマジで最高としか言いようがない。

この時点でテンションが上がりすぎてニッコニコになってしまった。


以降、全曲書いてたらキリがないので、割愛しつつ紹介。

(セットリストは記憶できてないのでこちらを参照している:https://www.livefans.jp/events/1911881

2曲目『ハリケーンベイベ』

恥ずかしながら知らなかったけど、後で調べたらSUPER EIGHTへの提供曲らしい。

あまりにも岡村靖幸の曲過ぎて公演中は気付かなかったけど、これもめっちゃ盛り上がった。この曲もこの日に好きになった。

5曲目『うちあわせ』

ライブでノリノリになるタイプの曲だと思ってなかったけど、ライブ用のアレンジがかなりかっこよく「no good no good no good」のコールも楽しかった。

バンドタイム

7曲目の終わりで岡村靖幸がステージからはけたあと、休憩なのかなと思ったらなんとバンドだけの演奏タイムが始まった。

このライブのバンド編成はサックス、トランペット、ギター、ベース、キーボード、ドラム+ダンサー2名という贅沢な編成。

ファンクやロックやアップテンポなジャズ(アシッドジャズ?)みたいな曲を数曲演奏するのだが、いい意味で全然休憩なんかではなく、バンド演奏の楽しさを感じられるしどの楽器もフィーチャーされる時間があるしで本当にテンション上がった。

特にベースのソロ、マジでかっこよすぎてちょっと涙出てきた。ちなみに、ベースのなかむらしょーこさんはどうやら福岡出身の方らしい。恥ずかしながら勉強不足だったけどこの日かなり魅了された。

岡村靖幸に会いに来るだけではなくて、シンプルに音楽を楽しむ場としてのライブが設定されているように感じたのが新鮮で良かった!!

11曲目『聖書(バイブル)』

原曲とは全然違うライブアレンジで演奏していたと思うが、これを音源化してほしいと思うくらいかっこよかった。

35歳の中年と恋する同級生に対し「俺にしなよ」と説得する同級生の歌だが、60歳でこれを歌ってる未練がましさも岡村靖幸らしくていい。

岡村靖幸って意外と「俺はかっこよくてモテてるぜ」という自尊心だけじゃなく「でも女の子に振り向いてもらえない、どうして!?」みたいな結果の弱さも曲に含めていて、このいじらしさが独特でグッと来る。キザで強気に見せて本当は心の弱さをかなり抱えてる感じがいい。

12曲目『ハレンチ』

曲名も歌詞もなんかジトッとしていて怒りも混じっているが、あまりにもファンキーで好きな曲。そしてありえないぐらいライブ映えする。

体を停止させろという方が無理なくらいに自然にリズムに乗ってしまう。これを生演奏で聴けるのって本当にいい時間だ!と感じた。

MC

かなりびっくりしたのだが、岡村靖幸が舞台袖に消えたあと、戻ってこないままMCが始まった。代わりにサックスの方が喋り始めた。どうやら本人はあんまりライブ中に喋ったりしないらしい。まあイメージ通りではあるが。

サックスの方も存じ上げなかったのだが、お客さんに寄り添った親しみのある話し方をされていて、自分は前に出すぎずあくまで岡村靖幸の話題を一緒に楽しんでいたのが好印象だった。

そして岡村靖幸がステージに帰って来てからは、「いつもライブに向けて集まるとこんな感じでセッションしています」と言いながら、岡村靖幸が弾き始めたギターに合わせて各メンバーが自然と入って演奏を完成させていく時間に。これもまたワクワクした。

13曲目『Out of Blue』

岡村靖幸 最初期の名曲。他の曲に比べると渋めだがかなりかっこいい。

それを今の岡村靖幸が歌っているわけだが、もちろん当時の歌い方ではなく最近の歌い方で歌っていて、この経験と年齢から来る変化を強く感じられるのもライブの醍醐味だなと思った。

15曲目『だいすき』

屈指の名曲。かっこいいだとかピュアだとかよりも、本当に楽しくてウキウキできる。

サビでお客さんも一体となって「だいすき!」と叫ぶところも、岡村靖幸とベイベ(ファン)が互いの気持ちを贈り合っているようで、いい空間だなと思いながら聴いていた。


ここで一度ライブは終了。カーテンが閉じ、岡村靖幸もバンドメンバーもステージから去る。

するとお客さんの手拍子がしばらく鳴り、少し落ち着いたタイミングでアンコール演奏が始まる。

ステージ端から出てきた岡村靖幸がピアノに静かに座り、ゆっくりと弾き始める。

16曲目『ラブタンバリン(弾き語り)』

この記事では割愛している5曲目の『ラブタンバリン』を、今度は弾き語りで演奏。

意味不明なのにその青さ若さ未熟さの中にあるワクワクだけは伝わってくる名フレーズ「心に住んでる修学旅行が育つんだ」を何度も力強く歌っていた。

歌詞冒頭「君が好きだよ」から続くこのフレーズ、勝手な解釈だけどライブを通してお客さんに愛を伝える一番のワードなんだろうなと思う。とても抽象的だけど、それでもライブ、もといデートを通して岡村靖幸も楽しんでいて、それを感じてもらうことで会場が一体となる様子を感慨深く思ってるのかも。などなど考えつつ、自分もその音楽に身を委ねる。

21曲目『レーザービームガール』

最初、マイケル・ジャクソンの『The Way You Make Me Feel』が流れてきて、この曲やるの!? と驚いていたが、途中からシームレスにレーザービームガールへ。

そこで気付いたけど、この曲のリズムって『The Way You Make Me Feel』とほとんど同じなんだ。だからこの曲も好きなのかも知れない。

ルンルンとするリズムでワクワクするからライブで聴けて良かった。

22曲目『家庭教師』

スケベで妖艶で怪しくて不穏な原曲に対して、曲もメロディーもかなりライブアレンジされていてノリノリになっていて楽しかった。

でもやっぱりセクシャルなムードは健在で、「撫でちゃいたいかい? 僕の高層ビルディング」というフレーズに合わせて局部にあてがったマイクに手を滑らして、それを見たお客さんがキャーと喜んでいて、マジですごかった。

23曲目『マシュマロハネムーン』

初めて聴いた岡村靖幸のCDの1曲目に入っており、私をファンクに目覚めさせたと言っても過言ではない至高の一曲。

これマジであまりにもかっこよすぎる。これもライブで聴けて本当に良かった。

24曲目『セックス』

レーザービームあたりから徐々に会場のテンションがブッ飛びそうなほど上がってきていて、大盛り上がりで楽しすぎる中でこの曲へ。

曲名からしてすごいのだが、そんなことより驚いたのはサビの部分。

この曲はサビで色々言ったあと最後に「セックス」と叫ぶのだが、ここで会場のお客さんが一緒に「セックス!」って叫んでて、度肝を抜かれた。

いいんだ、それを言わせて、それを叫んで。家庭教師のときもそうだったけど、これでお客さんを喜ばせるって本当にすごいと思う。これは皮肉とかじゃなく真っ直ぐ褒めている。

実際、めちゃくちゃ盛り上がってて私もめっちゃ楽しんだ!!!


そしてここでライブが終わり。


……と思いきや、まさかのダブルアンコール!

25曲目『スーパーロマンス』

この曲も知らなかったが、あとで調べたら生田斗真への提供曲とのこと。

ライブで盛り上がる曲だ!と思ったし、これでライブを再開させるのもかっこいい。

27曲目『ビバナミダ』

自分が聴いてる岡村靖幸以外も含めたすべての曲の中でもトップクラスに好き。

これのかっこよさとか高揚感とかグルーブ感とかを表現する言葉が全然思い浮かばない。なんかもう「頂点」としか思えない。

超かっこいい。岡村靖幸のパフォーマンスも含めて気が遠くなりそうなほど最高。

なんか個人的な悩みとか社会問題とか過去の後悔とか将来への不安とか、そういうのを抱えて生きている人間そのものへの讃歌だ、とすら勝手に思った。

サビ前の「たまには 暴れな シャラルラと 涙飛ばして / 流れる星見て 単純だ 皆同じ人間だ」って歌詞が本当に好きで、ここで会場全体が「皆同じ人間だ!」と叫んだ中に自分もいるという心強さみたいなものにかなり希望を感じた。

自分の感受性がいい意味で限界を迎えて、かなり涙も出た。そしたら歌詞で「その涙 僕にゆだねてくれないか」とか言っている。委ねた。

マジのマジのマジで最高すぎる曲とパフォーマンス。本当にライブに参加できて良かった。

そんで最後付近で「共に行く! また最高って聞かせて / ナミダナミダ 再見!」と歌って最後まで盛り上がり続けてかっこよすぎる終演を迎えていた。

全体通して

初めてのライブだったが、好きな曲ばっかりだったし全曲かっこよかったし盛り上がれるし楽しかったしで、本当にいいライブだった。

次回も参加したい!!

一曲一曲の感想では書けなかったけど、岡村靖幸は歌だけでなくダンスのかっこよさもあり、年齢を感じさせないアグレッシブな姿を見せてくれたのでその点も大満足だった。

もちろんバンドメンバーの方々の演奏やダンサーの方々のダンスも、それだけのライブがあっても行きたいくらい素晴らしかった。

なにより私一人で聴いていた岡村靖幸がこんなにも多くのベイベに愛されているということを間近で見れたのが嬉しかったかもしれない。

お客さんの近くまで寄って来てグラサンを外すだけで黄色い歓声が上がっているのを見て、岡村靖幸のカリスマ性が健在であることを実感した。

今後も岡村靖幸の音楽で楽しみ続けたい。

終演後ステージ。ピーチマークが中心にあり、左には「FUKUOKA」の文字、右には二〇加煎餅のお面が映されている。
撮影OKの終演後ステージ